【サッカー】W杯組み合わせ雑感(twitter記事のまとめ)

 http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/headlines/20091205-00000027-jij-spo.html
> 【ケープタウン南アフリカ)時事】ベスト4を目指す日本は、1次リーグで骨のある相手ばかりの厳しい組となった。サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の1次リーグの組み合わせが4日に決まり、日本はE組に入り、カメルーン、オランダ、デンマークの順に対戦する。

 記事の通り、非常に厳しいグループに入った、というのが率直な感想。楽観材料は乏しく、ベスト4という目標設定がいよいよ非現実的となった。彼我の戦力差を見れば、ベスト16は快挙といえる。日本サッカー史上に残る快挙で、これは日韓W杯のベスト16も、メキシコ五輪のベスト3もしのぐ。

 組み分け前、僕はこういう感想を書いた。

 http://twitter.com/DS1221/status/6341988483
>#wcdrawjp ぶっちゃけ、「南ア・スロバキアアルジェリア・日本」とかでしょっぱく突破しても、ベスト16に行けば断然盛り上がる。死の組なんてこなくていい。
>約9時間前 webで

 さらに、こうも書いた。

 http://twitter.com/DS1221/status/6342103333
>死の組に入ると、メディア的には美味しいかもだけど、恐らく開催までの盛り上がりだけ。結果を残せなかった場合のドン引きっぷりは、2006W杯後の引き潮もかくやな予感。 今回は面白さより結果がほしい。 #wcdrawjp
>約8時間前 webで

 この2つは、割と多くの人にRTされた。同じように考える人は結構いると思う。

 今回のW杯ほど「目に見える結果」が必要な大会はない。日本国民は2006年の惨敗ですっかり冷めており、相手がどうあろうと「善戦」程度では評価してくれない。

 2006年W杯は、相手が王者ブラジル、欧州屈指の強豪クロアチア、イタリアをあと一歩まで追い詰めたオーストラリアという厳しいグループだった。そして、日本は順当に勝ち点1で終わった。その結果、サッカーのパブリックな人気は大きく衰えた。4年間で多くのサッカー誌が廃刊し、スカパー加入者数は伸び悩み、日本代表戦の視聴率は低迷した。

 一方で、日本人は相手がどうあれ、勝てば盛り上がる。2002年W杯は、ベルギー、ロシア、チュニジアという非常に楽なグループだった。1998年のアルゼンチン(ベスト8)、クロアチア(3位)、ジャマイカより遥かに容易だった。しかし、日本はグループリーグ突破に沸きに沸いた。「自国開催」「相手がしょぼい」なんて見方をしたのは一部のオタクだけだった。

 つまり、ほとんどの日本人はミーハーファンなので、相手の実力を見定める目を持っていないデンマークへの過小評価も、その表れだ。2006年W杯では、オーストラリアもクロアチアも過小評価されたが、最後まで突破の可能性が残ったのは事実上日本以外の3チームだった。

 そういう事情を踏まえて、今回のグループ分けを見ると、やはり「最悪ではないが、極めて厳しい」というのが妥当なところ。

 これまでの日本の戦いを見ると、ポゼッションを握ることを前提に、90分の中でチャンスの分母を増やすという、サンフレッチェ広島Jリーグでやっているような戦略をとっているように思う。

 しかし、オランダ・カメルーンデンマークいずれも格上。日本にやすやすとポゼッションを握らせてはくれないだろう。1分で1点を取る能力を持ち、取ればさっさと引き籠る戦略と、スペースを埋めるだけで壁ができる守備力もある。スロバキアアルジェリアニュージーランドといった格下を想定できなくなった今、チームの戦略の根幹もいじるべきなのかと思う。

 しかし、そうしたマイナーチェンジが、柔軟性のない岡田監督に可能とは思えない。「結果が最も求められる大会」と定義すれば、最善策なのは岡田監督を更迭し、フース・ヒディンクに金を積んで招聘することだと思う。

 再度書くが、グループ分けは相当厳しいものになった。フェーズが変わったことを認識し、これまでの戦略の延長線上では勝てないと判断し(その材料は十分ある)、路線変更も選択肢に入れるべきだ、というのが僕の考えである。